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その道のプロに聞く

保険業界に少なからず関連している業界のプロに、その業界だからこそ見えてくる貴重な話を伺ってきました。

保険が利かない医療と健康法

船橋ゆーかりクリニック院長 寺田 伸一(51歳)

皮膚科や形成外科のほか、がんの統合医療など、幅広く診療しているクリニックの院長。
現在、作家として活躍している海堂尊氏とともに、外科研修医時代を過ごす。

船橋ゆーかりクリニック院長 寺田 伸一(51歳)

1 がん細胞と共存・共栄していく統合医療

白衣ではなくて、カラフルなアロハのような服装なので驚きました。
寺田伸一(以下、寺田)これは、手術のときに着る術衣なのですよ。白衣を見ると緊張されて、血圧が高くなる患者さんが多くいらっしゃいますので、リラックスしていただくために着ています。アンケート調査したことがあって、3分の1の患者さんに好印象を持っていただいています。
船橋ゆーかりクリニックでは、どのような治療を受けることができますか?
寺田元々私は形成外科の専門医なので、形成外科の手術をしています。具体的には皮膚のしこりや腫瘍を取ったり、切断した指の接着、お腹を切った人の傷をきれいに治すといった手術になります。ほかにも皮膚科や美容外科があり、保険が使える「保険診療」と使えない「自由診療」の二本立てとなってます。
保険診療と自由診療の割合は?
寺田保険診療のほうが多いですね。自由診療だけですと患者さんが構えてしまう部分もありますし、このあたりは皮膚科が少ないので、地域に根差すためにも保険診療は欠かせないと考えています。自由診療で行っているのは、「美容医療」とがんに関する「統合医療」になります。
がんの統合医療というのは?
寺田「三大療法」と呼ばれる「手術」「化学療法」「放射線療法」だけではなく、「代替医療」と呼ばれるそれ以外の治療を合わせて、患者さんを治療することを言います。例えば化学療法の抗がん剤は、がん細胞をやっつけるのが目的ですが、副作用があり、日常生活に支障をきたしてしまうことがあります。統合医療を導入することで、がん細胞と共存・共栄し、日常生活に支障が出ないようにすることができるのです。
具体的にどのような統合医療をされているのでしょうか?
寺田がん細胞の免疫原性(※)はさまざまです。そこで当院では、健常な細胞を認識して、健常ではない細胞を攻撃する「ナチュラルキラー細胞」を増殖させる「BAK(バック)療法」を行っています。当院の場合は、まず患者さんの血液を「仙台微生物研究所」という機関に送って、ナチュラルキラー細胞を増やしてもらいます。その後、ナチュラルキラー細胞を増やした血液を、患者さんの体内に戻すという流れになります。
※生体の免疫系を刺激して、抗体の産生を誘発する性質。
細胞を増やすのに、どれくらいの時間が必要になるのでしょうか?
寺田ナチュラルキラー細胞を100億個くらいに増やすのですが、約2週間かかります。また、「高濃度ビタミンC点滴」もおすすめしています。アメリカですと「FDA(アメリカ食品医薬品局)」という政府機関主導で「治験」(新薬や医療機器の有効性や安全性を確認し、製造・輸入などの許可を厚生労働省から得るために行われる、治療を兼ねた試験のこと)をして、抗がん剤注射のまえにビタミンCを投与することの有効性が認められています。しかし日本では、高濃度ビタミンC溶液は、高額な審査費用などの問題で、いまだ申請されていません。
高濃度ビタミンC点滴にはどのような効果が?
寺田体内のビタミンC濃度を350?400mg/dlに上げられれば、がん細胞周囲に発生した過酸化水素でアポトーシス(細胞死)を誘導できると言われています。
普段からビタミンCを摂ることは、がん予防になるのでしょうか?
寺田いいと思いますよ。高品質の医療機関向けサプリメントで、ビタミンを1日2g摂取したほうがいいでしょうね。ビタミンCだけではなく、ビタミンDも抗がん作用があると言われています。ビタミンCは、牛や豚などの動物とは違い、人間の体内では合成されません。ですから、外から摂る必要があるのです。

2 有効な治療法が保険診療にならない理由

統合医療を受けるには、どれくらいの予算が必要になるのでしょうか?
寺田BAK療法は1回25万円くらいかかります。2週間に1回が基本となりますが、一般の方は民間の保険などをうまく利用しなときびしいかもしれませんね。高濃度ビタミンC点滴の相場は、1回50gで15,000円?20,000円くらいになります。
BAK療法は、どのような医療機関で受けることができますか?
寺田当院を含め、仙台にある「きぼうの杜クリニック」と提携している、全国100ヵ所以上の医療機関でBAK療法を受けることができます。ただし、BAK療法は保険が利かず料金は高いので、誰でも気軽に受けられるというものではありません。
BAK療法は、いずれ保険が利くようになると思いますか?
寺田保険診療にするには「PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)」の認可が必要になるのですが、条件がきびしく難しいでしょうね。
認可が下りる条件というのは、治療方法や効果などになる?
寺田実は、審査には資金と時間が必要ですので、中小企業だときびしいんです。審査相談料だけで総額1億円近くかかり、市場で売れるようになるまで10年はかかりますから。
ほかに、がんに関する治療はどのようなものが受けられますか?
寺田「CTC(血中循環がん細胞)測定」も行っています。これは、血液中に循環しているがん細胞をカウントし、がんの進行具合などを判断することができるというものです。また、がん遺伝子の活動性を調べることで、抗がん剤やサプリメント、「温熱療法」(温熱を利用した治療法で、がん細胞は正常細胞と比べて熱に弱いという性質があるため、がんの治療法に有効と言われている)など、有効な治療方法を探ることが可能です。こういった検査が、保険でカバーできるようになればいいと思いますね。
がん患者以外に統合医療を受けている方は?
寺田パーキンソン病患者の方が、「グルタチオン点滴」を受けにいらっしゃってます。グルタチオンはじんましんなどに効く薬で保険が使えるのですが、「大量療法」(治療に有効とされる成分を、点滴により大量に投与する治療法)に関しては保険が適用されないんです。グルタチオンの大量療法を保険診療にするのは、やはり治験やお金の問題で難しいでしょうね。
がんに関して、日常生活で気をつけたほうがいいことはありますか?
寺田食事の油には気をつけたほうがいいと思います。油には、ラーメンや肉など、皆さんが好きな食べ物に多く含まれている「オメガ6脂肪酸」や、魚などに含まれている「オメガ3脂肪酸」といった成分があります。オメガ6ばかり摂取していると、体内に炎症が起こりやすくなってしまいますが、オメガ3を摂ってもらうことで、オメガ6をブロックし、免疫力がアップするんです。オメガ3は細胞膜の成分にもなりますので、かなり重要な成分と言えるでしょうね。
肉は控えめにしたほうがいいですね。
寺田脂分の多い肉は避けたほうがいいでしょうね。肉には、たばこのように趣向性がありますので、つい食べ過ぎてしまうんですよ。日本人が肉を食べるようになったのは明治以降ですが、そのころから急に胃がんや大腸がんの患者が増えてきたようです。がんの発症は、食事が大きく関係してくると言えるでしょうね。

3 医療のプロに聞く健康法と保険について

寺田院長が実践している健康法はありますか?
寺田最近は「糖質制限」をしています。白米をあまり食べずに、玄米を食べるようにしています。
玄米しか食べないんですか?
寺田パスタも食べますけど…量は少なくしています。ついつい食べ過ぎちゃうこともありますけどね(笑)。あとはビタミンCや「レスベラトロール」(長寿や美容、健康増進などに効果があると言われている、ぶどう等に含まれるポリフェノールの一種)など、自分に必要そうなサプリメントを摂るようにしています。
寺田院長は保険に入られていますか?
寺田がんになったときには三大疾患保険の一時金で2,000万円出ますので、それで治療しようと思っています。実は、父を胃がんで亡くしているのですが、そのことが統合医療を始めたきっかけにもなっています。
ほかに入られている保険はありますか?
寺田死亡保険にも入っているのですが、妻に「死んだら保険金がたくさん下りるからいいけど、中途半端な場合が一番困る」と言われているんです(笑)。ですから、所得補償保険にも入っています。
保険はどうやって検討されたんですか?
寺田当時、病院に勤めていたときに、出入りしている保険レディからですね。定期的にアポイント取って会いに来てくれますよ。逃げられないように、ちゃんと捕まえておこうみたいな(笑)。
がんを予防するための秘訣やアドバイスはありますか?
寺田普段から食事に気を付けてください。また、乳酸菌を摂取して、腸の健康をいかに増進するかがポイントです。ビタミンCやDを、サプリメントで補うのも重要かと思います。あとは、十分な睡眠と適度な運動も必要ですね。
魚は意識して食べるようにしたいですね。
寺田魚は健康に重要ですが、よく食べる方は一度「毛髪ミネラル検査」を受けてみるといいかもしれませんね。私は水銀の数値が高かったでので、お寿司を食べるときは金目鯛やマグロを控えています。
やはり、重金属は体に悪影響が?
寺田重金属の作用により細胞ががんウイルスに感染すると、正常の代謝ができなくなり、ウイルスがどんどん増えていくと言われています。がん治療をしていて効果が出ないという方は、がんウイルスを消滅させる治療法のほか、重金属を体外に出す「デトックス」をおすすめします。
こちらのクリニックで行っている統合医療は、どんながんに向いているのでしょうか?
寺田当院は大腸がんの患者さんが多いのですが、個々のがん患者さんにどれくらい効果があるかというのは、試してみないとわからない部分が多いですね。実際に治療をして、有効性があるかどうかを確認しながら続けていくかを判断することになります。
いろいろな治療を試してみるのがいいのでしょうか?
寺田ひとつだけにこだわるのは良くないと思います。また、同時にいくつかの治療を試してみるのもいいと思います。例えば、抗がん剤治療と高濃度ビタミンC点滴をいっしょに行うのは、副作用が少なくなると言われています。ただし、ビタミンCを打つと抗がん剤治療の結果が変わってしまいますので、治験をしている病院では抗がん剤治療を受けられない場合もあるようです。
最後にがん患者さんにメッセージを。
寺田がんが再発した方や三大療法が効かない方、エンドステージと呼ばれる末期がん患者の方などは、治療ができないということで、「緩和ケア病棟」(がんの痛みなどが緩和されるように支援する病棟)に移動させられることが多いんですよね。そういった方に統合医療が、希望を持ってもらうための手助けになればと思っています。

「船橋ゆーかりクリニック」について

今回、インタビューをさせていただいた寺田伸一院長が開業した、皮膚科、形成外科、美容皮膚科を備えた駅前クリニック。

【住所】
千葉県船橋市本町5-3-5 伊藤LKビル4F
(JR船橋駅北口から右手すぐ)
【TEL】
0120-12-4103
【HP】
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