電子化でおこなう年末調整

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電子化でおこなう年末調整

源泉徴収 会社が給与を支払うときに、従業員の給与や賞与(ボーナス)から所得税を徴収すること
年末調整 本来徴収すべき所得税の一年間の総額を再計算し、源泉徴収した合計額とあらためて比較することで、「過不足金額」を調整すること 仮に余分に源泉徴収をしていた場合、その差額は従業員に還付される、という仕組みです。
過不足金が発生する理由
  1. ① 毎月徴収していた額はあくまで概算であり、12月の年末調整で初めて金額が確定するため
  2. ② 年末までの1年間に給与金額の変更転職家族構成の変更などが生じた場合や、給与・賞与からの控除以外で社会保険料や各種保険料を支払っている場合

年末調整の電子化で変更された点

従業員はデータ所得でできるため、書面での保管は不要です。 また、勤務先は従業員から年末調整申告書データ及び控除証明書等データの提供を受け、これを利用して年税額等の計算を行います。

従来の年末調整の申告の流れ

  1. ① 従業員が、保険会社、金融機関、税務署等(以下「保険会社等」といいます。)から控除証明書等を書面(ハガキ等)で受領
  2. ② 従業員が、保険料控除申告書又は住宅ローン控除申告書に、①で受領した書面(ハガキ等)に記載された内容を転記の上、控除額を計算し記入
  3. ③ 従業員が保険料控除申告書及び住宅ローン控除申告書を含む年末調整申告書を作成し、控除証明書等とともに勤務先に提出
  4. ④ 勤務先が提出された年末調整申告書に記載された控除額の検算、控除証明書等の確認を行った上で、年税額を計算

電子化によって変わった年末調整の申告の流れ

  1. ① 従業員が、保険会社等から控除証明書等を電子データで受領
  2. ② 従業員が、国税庁ホームページ等からダウンロードした年調ソフトに、住所・氏 名等の基礎項目を入力し、①で受領した電子データをインポート(自動入力、控除 額の自動計算)して年末調整申告書の電子データを作成 ※ 年調ソフト以外の給与システム等を利用することも可能です。
  3. ③ 従業員が、②の年末調整申告書データ及び①の控除証明書等データを勤務先に 提供
  4. ④ 勤務先が、③で提供された電子データを給与システム等にインポートして年税 額を計算
年末調整手続の電子化による主な変更点
区分 手続き内容 これまで(電子化前) 令和2年10月以後(電子化後)
従業員の手続 年末調整申告書の作成 控除証明書等内容を手書き 自動入力
控除額の計算 手計算 自動計算
勤務先の手続 控除額の検算 必要 不要
給与システム等への取込 年末調整申告書の控除額等を 給与システムに手入力 年末調整申告書データを 給与システム等にインポート

年末調整を電子化するうえで具体的な準備

勤務先の準備

  1. ① 電子化の実施方法の検討
  2. ② 従業員への周知
  3. ③ 給与システムの改修等

従業員の準備

  1. ① 年末調整申告書作成用のソフトウェア等の取得(勤務先からの指示に従ってください)
  2. ② 控除証明書等データの取得(マイナポータル連携を利用しない場合のみ) ※ マイナポータル連携を利用して全ての控除証明書等データを取得する場合は、事前にマイナポータルからの取得のための設定をしておくことで、年末調整申告書データの作成中に、民間送達サービスに 送達された複数の控除証明書等データについてマイナポータルを通じて一括取得することが可能となるため、②の手続は不要となります。

まとめ

近年、急激に進む電子化により、年末調整をする際も、多くの手間が省けるようになりました。 より円滑に年末調整ができるように、システムを理解し、より一層情報の取り扱いに注意しましょう。

出典:国税庁ホームページ「年末調整手続の電子化及び年調ソフト等に関するFAQ」 (https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/nencho_03.htm)を参考に弊社作成

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