「生命保険、いつから入るべきなんだろう?」とお考えではないでしょうか。男性・女性に差があるのか、若いうちに入るほうがよいのか、なども気になるところだと思います。
結論からいえば、個人の状況によってベストタイミングはそれぞれです。ただ、そのなかでも加入率等のデータを見ると、一定の傾向があるのもまた事実です。
そこで本記事では、生命保険へ加入するベストタイミングから年齢や性別ごとの特徴を詳しく解説します。「そろそろ生命保険について考えたい」「家族のために適切な保障を準備したい」という方は、ぜひ最後までご一読ください。
生命保険に入るベストタイミング
生命保険に入るベストタイミングとしては、主に以下のような人生の転換期が挙げられます。いずれも経済的な状況や家族構成が変化するため、保険の見直しや新規加入を検討するよい機会になるからです。
- 就職
- 結婚・出産
- 退職
以下では、なぜタイミングとしてよいのか、具体的な例を交えて解説します。
就職
就職は、生命保険へ入ることを検討したい最初のタイミングです。それまで親の保険に子型として加入していた場合は、個人で独立した保険への加入を検討できるからです。
例えば、独身時代の葬儀費用を用意したり、入院費用をカバーしたりするなどです。また、団体保険に加入できる会社も多いことから、会社の福利厚生と併せた保障設計も考えられます。
結婚・出産
結婚・出産は、生命保険の保障内容を見直すべき重要な転換期として捉えることができます。特に子どもができた場合、家族の生活を守るための保障を確保する意味でも、内容を見直すよいタイミングです。
例えば、一家の大黒柱として働いている男性・女性の場合、万が一の際の収入を保障するために死亡保険を検討できます。家族が増えることで責任も増すため、家計に余裕があれば、特約を付加して手厚い保障を準備しておくのも1つの選択肢です。
退職
退職時期、特に定年退職を迎えたあとは、これまでの生命保険を見直し、老後の医療保障を重視した内容に切り替えることを検討したい時期です。少し早いかもしれませんが、50歳前後から健康への不安が高まり、医療保障へのニーズが増加しやすいタイミングだからです。
また、子どもの独立により扶養の必要性が減少したなら、男女ともに死亡保障はやや控えめにするといったことも考えられます。
ここまで、人生の転換期となるタイミングをベストなケースとして紹介しました。では、『年齢』を判断基準にするとどうなるのでしょうか。
【男性・女性別】生命保険に入るのは平均で何歳から?
出典:2022(令和4)年度 生活保障に関する調査(生命保険文化センター)(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf)より198ページ(<図表 VI-2> 生命保険加入率〔性・年齢別〕 )より。※民間の生命保険会社(かんぽ生命を含む)、簡保(郵便局)、JA(農協)、県民共済・生協等、すべての保険商品を含んだ統計
年齢を基軸とした場合においては、生命保険に「何歳から入るべき」という基準はありません。
しかし、生命保険文化センターの全生保(※)を対象とした「生活保障に関する調査(2022)」によると、生命保険への加入は男性・女性ともに30代を境に増加し、その後も高い加入率を維持する傾向にあります。
20代の生命保険加入率は約50%台前半にとどまっている一方で、30代に入ると約82%まで大きく上昇し、20代と比較すると約1.5倍となっています。
30歳前後は、結婚や出産、住宅ローンの返済開始など、経済的責任が増す時期と重なりやすい時期のため、生命保険への加入を真剣に検討するようになると考えられます。特に、配偶者や子どもを扶養する立場になると、自身に万が一のことがあった場合における家族の生活を考える必要性も高まるでしょう。
男性・女性別:生命保険の加入率は?
また、同じ調査(生活保障に関する調査)では、男女で若干異なる加入傾向も見られます。30代以降はほぼ同水準(約80〜90%)で推移していますが、20代では女性の加入率(58.6%)が男性(46.4%)を上回っています(※)。
年代 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20代 | 46.4% | 58.6% |
30代 | 81.5% | 85.8% |
40代 | 87.2% | 88.2% |
50代 | 87.4% | 89.6% |
60代 | 86.7% | 88.5% |
70代 | 73.4% | 81.1% |
出典:2022(令和4)年度 生活保障に関する調査(生命保険文化センター)(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf)より201ページ<図表 VI-5> 生命保険・個人年金保険加入率〔性・年齢別〕参照 ※民間の生命保険会社(かんぽ生命を含む)、簡保(郵便局)、JA(農協)、県民共済・生協等、すべての保険商品を含んだ統計
全年代を見ると、女性の方が若干高い加入率を示していることも特徴の1つです。このことから、男性と比較して女性の方が、万が一の備えとなる生命保険への加入を検討しやすいと考えられます。
では、若い年齢からなぜ生命保険に入るのか、次では入るタイミングが早い場合のメリットを紹介します。
若いうちに生命保険に入るメリット
生命保険へ若いうちに入るメリットは、大きくわけて以下の2つが挙げられます。
- 保険料が安く済む
- 加入できる生命保険の種類が多い
保険料が安く済む
生命保険の保険料は、一般的に加入時の年齢が若いほど安くなります。男性・女性に限らず、若いうちは病気や死亡のリスクが低いため、保険料も抑えられているためです。
更新型の定期保険であっても、更新時の年齢によって高くなるものの、スタートの保険料は20代と30代で比較して抑えられるでしょう。
加入できる生命保険の種類が多い
若いうちは健康で持病も少ないため、あらゆる種類の生命保険に加入できることが多くなります。入るタイミングを見計らっている間に年齢を重ねると、生活習慣病やその他の疾病のリスクが高まり、加入できる保険の選択肢が限られてくることも考えられます。
例えば、がん保険や医療保険は、すでに持病がある場合、加入を断られたり特約を制限されたりします。30歳前後からの加入なら、終身保険、定期保険、医療保険、がん保険など、自らのニーズに合った保険の選択肢を広げられる可能性を高められるのです。
男性・女性に限らず意識したい生命保険の選び方
生命保険の選び方でもっとも大切なのは、自身のライフステージに合わせて必要な保障を見極めることです。30歳前後の加入者が多い生命保険ですが、独身か既婚か、子どもの有無によって備えたいリスクが異なるため、必要な保障も変化します。
- 独身の場合:「自分が病気やケガで働けなくなった時の備え」を踏まえ、医療保険と就業不能保険を中心に検討し、死亡保障は葬儀費用程度を想定する
- 既婚者の場合:「家族の生活を守る」視点から、住宅ローンの返済や残された家族の生活費なども考慮した保障設計を考える
20代の場合は、死亡保障と医療保障をバランスよく組み合わせたプランを基本に検討したり、女性の場合は女性特定疾病や出産に関する保障を追加することで、より充実を図ることも可能です。
まとめ:男性・女性も入るタイミングはライフステージが肝
出典:2022(令和4)年度 生活保障に関する調査(生命保険文化センター)(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf)より201ページ<図表 VI-5> 生命保険・個人年金保険加入率〔性・年齢別〕参照 ※民間の生命保険会社(かんぽ生命を含む)、簡保(郵便局)、JA(農協)、県民共済・生協等、すべての保険商品を含んだ統計
生命保険へ入るタイミングは、以下のようなライフステージの変化をきっかけに考えましょう。年齢としては、30歳前後が入るタイミングとして多い傾向にあります。
- 就職
- 結婚・出産
- 退職
ただし、生命保険は長期の契約となるため、慎重な検討が必要です。複数の保険会社の商品を比較し、自身のライフプランに合った保障を選ぶこと、そして保険料の支払いが家計を圧迫しないように将来の収入も見据えた計画的な加入を心がけましょう。
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よくある質問(FAQ)
若い頃から生命保険に入るデメリットは?
若いうちから生命保険に入るデメリットは、毎月の保険料負担が長期間続くことです。特に掛け捨て型の生命保険の場合、支払った保険料は返ってこない点にも留意しましょう。
ただし、貯蓄型の生命保険であれば、保険料は掛け捨てより高くなる傾向にありますが、満期時には満期保険金を受け取れる商品もあります。
生命保険への加入がおすすめな若年層の特徴は?
若年層の中でも、特に以下の特徴に当てはまる方は、生命保険への加入を検討してもよいでしょう。
- 収入が不安定(日当月給など)
- まとまった貯金がない
病気やケガで働けなくなると収入が途絶えてしまうリスクには、生命保険の医療保障や就業不能保障で備えることができます。
生命保険の平均加入金額は男性でいくらですか?
生命保険文化センターの2022年度調査(※)によると、「死亡保険金の必要額に対する生命保険加入金額」は男性の場合、1,373万円です。
一方で、女性の場合の加入金額は、647万円となっています。
ただし、個々の必要保障額は、家族構成や収入、負債の状況によって異なるため、平均値はあくまで参考程度に考えましょう。
出典:2022(令和4)年度 生活保障に関する調査(生命保険文化センター)(https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf)より158ページ(<図表 IV-20> 死亡保険金の必要額に対する生命保険加入金額(全生保)の割合〔性別〕)参照※民間の生命保険会社だけでなく、かんぽ生命、簡保(郵便局)、JA(農協)、県民共済・生協等、すべての保険商品を含んだ統計