特別条件付き契約について

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保険の基礎知識
特別条件付き契約について
保険に加入したいと思っていても、既往症があるのであきらめている方はいませんか?最近では、「引受基準緩和型」や、告知が不要な「無選択型」といったタイプの保険も多く販売されおり、既往症がある方でも保険に加入することが可能です。また、通常の保険でも「特別条件付き契約」にすることで、加入できる場合があります。

特別条件付き契約とは

過去に大きな病気をしたことがあると、保険契約の際に特別条件がついてしまうことがあります。特別条件は保険会社によって異なりますが、おもに以下のようなものがあります。

保険金・給付金削減支払法

保険会社の定めた保険金削減期間内に、被保険者が死亡しまたは高度障害状態となった場合、保険金額に一定の割合を掛けた金額が保険金として支払われる方法のこと。例えば、保険金・給付金の支払割合が下記の表のようになっている場合、保険金削減期間が4年で加入半年後に保険金支払事由が発生した際には、保険金の支払いは通常の20%分となります。 ただし、保険金支払事由が不慮の事故または所定の感染症の場合、保険金は全額支払われます。

保険金・給付金の支払割合の例
経過期間 1年以内 1年超 2年以内 2年超 3年以内 3年超 4年以内 4年超 5年以内
保険金削減期間 1年 50%
2年 30% 60%
3年 25% 50% 75%
4年 20% 40% 60% 80%

特別保険料領収法

保険会社の定めた「特別保険料」を、保険会社が定めた期間中、通常の保険料に上乗せして支払う方法のこと。特別保険料が上乗せされる期間は、一般的には保険料の払込期間終了までとなります。 なお、特別保険料に対する解約返戻金はありません。

特定疾病不担保法/特定部位不担保法

特定の疾病や、特定の部位に生じた傷病による入院・手術などを、保険会社が定めた期間中、保障しない方法のこと。例えば、子宮筋腫の特定疾病不担保期間が3年で、加入1年後に子宮筋腫になっても保険金は支払われませんが、4年後になった場合には保険金が支払われます。
特定疾病不担保と特定部位不担保の違い
過去に胃がんになった方が医療保険に加入する際、「胃がん」のみ不担保なのか、「胃の傷病すべて」が不担保なのかによって、保険金を受け取れる可能性は変わってきます。どんな特別条件になるかは加入者の状況や保険会社によって異なってきますので、加入を検討される際には十分な比較・検討が必要です。

特定高度障害状態不担保法/特定障害状態一部不担保法

「両眼の視力をまったく永久に失った場合」や「両下肢の機能に著しい障害を有する状態になった場合」など、特定の状態について保障をしない方法のこと。ただし、特定高度障害状態になった原因が、不慮の事故または所定の感染症の場合、保険金は支払われます。

既往症がある方の保険選び

既往症がある方が保険に入りたいと思った場合、告知が不要な無選択型保険を選ぶまえに、通常の保険に申込みをしてみましょう。特別条件付きで加入することができれば、多くの場合、無選択型保険よりも保険料を安く抑えることが可能です。通常の保険の加入が難しい場合には引受基準緩和型保険を、引受基準緩和型保険も条件に合わなかった場合には無選択型保険を検討してみるといいでしょう。 また、何度も申込みをする手間を省くためにも、保険ショップなどを利用することをおすすめします。

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