「積立型」VS「掛け捨て」 タイプで見直す生命保険

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保険の基礎知識
「積立型」VS「掛け捨て」 タイプで見直す生命保険

さまざまな種類がある生命保険。生命保険のタイプは、保険料の支払期間や保障期間のほか、中途解約時の返戻金や満期保険金の有無でも分けることができるのをご存知ですか?

おもな生命保険の分類

生命保険で従来多かったのは「積立」タイプ。こちらは中途解約時や満期(満60歳を迎えたときなど)に保険金が支払われるというものです。一方、最近人気を集めているのが「掛け捨て」タイプ。こちらは解約返戻金や満期時の保険金が少ないかまったくない代わりに、保険料が低く抑えられています。保険商品の中には、特約などによりこれらのタイプを組み合わせた「混合」タイプの商品もありますので、生命保険の新規加入時や見直し時に確認しておきましょう。

積立タイプ 終身保険、養老保険
掛け捨てタイプ 定期保険
混合タイプ アカウント型保険

積立タイプのメリット・デメリット

積立タイプのメリットは、意識せずに積立できる点でしょう。一般的に一時金や満期金が何歳のときに支払われるかが予定されているため、老後の資金計画を立てやすくなります。ただし月額の負担は、掛け捨てタイプの保険と比べると大きくなります。もちろん、満期保険金・解約返戻金のもととなるのは月々の保険料です。保険料としてとらえていた費用が戻ってくると考えればお得に見えますが、支払った保険料を下回ってしまう場合もありますので注意が必要です。

メリット
  • 一定期間を越えると、支払った保険料よりも多くの保険金が戻る場合がある
  • 解約すると返戻金が戻ってくる(満期前の場合、一般的に支払った保険料を下回る)
  • 意識せずに毎月積立ができ、資金計画を立てやすい
デメリット
  • 同程度の保障の掛け捨てタイプの保険よりも保険料が高い
  • 支払った保険料より保険金が下回ることがある

掛け捨てタイプのメリット・デメリット

掛け捨てタイプのメリットは、保険料負担が小さく済むことです。また、異なる会社の掛け捨てタイプを組み合わせたり、積立タイプのものをベースに、大きな保障が必要な時期だけ掛け捨てタイプの定期保険を契約するなど、保障に関しても柔軟さを出しやすくできるのもポイントです。ただし、支払った保険料はほとんどが保障費用にあてられるため、積立部分はまったくないと考えた方がいいでしょう。

メリット
  • 同程度の保障の積立タイプの保険よりも保険料が安い
  • 保険料が少なくても、万が一の時に所定の保障を得られる
デメリット
  • 掛けた保険料が返ってこない(返ってきても少ない)
  • 積立性が低い
  • 生命保険の場合、一定期間で保障が切れてしまうタイプが多い

結局、どっちのタイプの保険がいいの?

以前は「掛け捨てはもったいない」という人が大多数でしたが、近年では効率的に保障だけを得ようと考えている人が増えています。どちらのタイプの保険にもメリット・デメリットがありますので、それぞれの特徴を理解して、自分に合った保険選びを心がけましょう。