みんな入っているって本当? 医療保険の加入率と必要性について分かりやすく解説!

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保険の基礎知識
みんな入っているって本当? 医療保険の加入率と必要性について分かりやすく解説!

皆さん自身や、家族、友人は医療保険に加入していますか? 医療保険は病気やケガの費用をカバーするための一般的な保険。恐らくほとんどの方が何かしらの形で医療保険もしくは医療特約に加入し、病気やケガをしたときの備えにしているのではないかと思います。

しかし、具体的にどのくらいの割合の人が医療保険に加入しているのかは、ほとんど知られていないのが実情ではないでしょうか。

そこで、ここではさまざまなデータをもとに、どのくらいの人が医療保険や医療特約に加入しているのかを数字で見ていきます。きっと、その加入率の高さにビックリするはずです。そして、そのうえで「加入率は高いようだけど、本当に医療保険は必要なのか?」という点についても簡単に触れていきます

⇒医療保険を比較する前に知っておきたい3つのこと

1.医療保険の加入率はどのくらい?

1-1 医療保険の加入率は?

医療保険は、病気やケガで入院・手術をした際にかかる費用に対して備える保険です。保障内容としては、入院1日につき5,000円~10,000円といった疾病入院給付金が中心になっていて、なかには疾病通院給付金や三大疾病一時金といった保障をプラスできるタイプも見られます。

そんな医療保険ですが、果たしてどのくらいの人々が加入しているのでしょうか。生命保険文化センターの調査を参照して、医療保険・医療特約(疾病入院給付金の支払われる生命保険)の加入率を見てみましょう(*1)。

医療保険の加入率

平成19年から令和元年にかけて、医療保険の加入率は何と70%を切ったことがありません。つまり、10人中7人は医療保険に加入していると言えるのです。多くの方が、病気やケガしたときの経済的な負担に対して不安を抱いており、それをカバーする方法として医療保険を選んでいるのが現状のようです。

1-2 医療保険の世帯員別の加入率は?

世帯主や配偶者では、医療保険の加入率に違いはみられるのでしょうか。世帯員別の医療保険・医療保険特約への加入率で見ていきましょう(*2)。

医療保険の世帯員別加入率

平成30年ではやや低下したものの、直近での加入率は、世帯全体が約94%、世帯主が約89%、配偶者が約66%となっています。

世帯主のほうが高い加入率を示しているのは、世帯主は仕事をして家計の収入を支えており、もしも病気やケガで働けなくなった場合に「支出の増加」(治療費など)だけではなく、「収入の減少」も見込まれるからだと考えられます。

言葉を変えると、少なくとも経済的な部分に限って言えば、配偶者よりも世帯主が病気やケガをしたときのリスクのほうが大きいと捉えられているのではないでしょうか。そのような事情が数字としても表れているのかもしれません。

しかし、その一方で配偶者の医療保険・医療特約が不要ということはありません。なぜなら配偶者が病気やケガをしたときにも治療費などはかかってくるからです。

また、配偶者は家事で家庭を支えている場合が多いように思いますが、もしも配偶者が入院・手術をしたら、そのあいだ残された家族は外食が増えたり家事代行をお願いしたりすることになるかもしれません。当然、そこにはこれまでにない費用が発生してきます。

このような配偶者が病気やケガをしたときの諸費用に不安を持っている方が多いからこそ、配偶者の医療保険の加入率も70%近くという高水準に達しているのではないでしょうか。

1-3 医療保険の年代別の加入率は?

年代別で見てみると、医療保険の加入率はどのようになっているのでしょうか。世帯主の年代別の世帯加入率で見ていきましょう(*3)。

医療保険の年代別加入率

「80~84歳」と「90歳以上」を除いて、いずれの年代でも90%以上の加入率という高い数値が出ています。

もちろん年齢が高いほど病気やケガのリスクは大きくなるとはいえ、基本的に病気やケガは誰の身にも起こりうることです。そのような意識があるからこそ、全年代を通してほとんどの世帯が医療保険を準備しているのではないでしょうか。

なお、80歳以上(85~89歳を除く)になると加入率が急激に低下していきます。この年代になると、むしろ病気やケガのリスクが大きくなるため加入率は高くなるように思えますが、恐らくこれは「更新で保険料が高すぎて続けられなくなった」「満期で保険が終わってしまった」「年齢や健康状態の関係で医療保険に加入できない」といった背景も影響している可能性があります。

やはり若くて健康なうちに抑えた保険料で一生続くタイプの医療保険は用意しておいた方が安心だと言えそうです。

1-4 医療保険の世帯年収別の加入率は?

年収別で見ると、医療保険の加入率はどのようになっているのでしょうか。ここでも世帯加入率で見ていきましょう(*4)。

医療保険の年収別加入率

世帯年収「200万円未満」を除いて、医療保険の加入率は総じて90%以上という結果になっています。ほとんどの世帯が医療保険に加入していると言って間違いないでしょう。

一方で世帯年収が200万円未満になると、やや加入率は下がり90%に届きません。もしかしたら、家計的に苦しい時期で医療保険に加入したくても加入できない、という事情などがあるのかもしれません。

とはいえ、それでも世帯年収「200万円未満」の加入率は85.9%と高くなっていますから、年収に係わりなく、かなり多くの世帯が医療保険に加入していると見なして良さそうです。

⇒医療保険はどう選ぶ??失敗しないための知っておきたい4つのポイントとは?

2.加入率が高いのは分かったけど、本当に医療保険は必要なの??

前章までは生命保険文化センターのデータを参照しながら、医療保険・医療特約の加入率の高さについて見てきました。ここまで読み進めて頂いて「まさかこんなに医療保険の加入率が高いとは……」と驚いた方も多いのではないでしょうか。

この結果から分かるのは、それだけ病気やケガで入院・手術をしたときの費用について不安を持たれている方が多く、そしてそれをカバーする方法として医療保険が選択されている、ということです。

ですが、1点疑問に残ることがあります。そもそも病気やケガで入院・手術をしたときの費用はそんなに大きいのでしょうか? これが大した金額ではないとしたら、たとえ加入率が高かったとしても、医療保険に加入する意味はあまりないと言えます。

そこで、ここでは実際に病気やケガで入院・手術をしたときに、どのくらいの費用がかかるのか見ていきたいと思います

2-1 入院したときの1日あたりの自己負担額はいくら?

まずは「入院すると1日に平均していくらかかるのか?」という点について見ていきましょう。

とはいえ、ひとことで入院費用と言っても、病気の種類や治療の内容によって大きく変わってきます。「だいたい入院費用はこのくらい」といった目安を示すのは決して簡単ではありません。

そこで、いったん病気の種類・症状や治療の内容は考慮せずに、「入院を経験した人が1日にあたりどのくらいの費用を自己負担したのか?」というシンプルな基準で考えてみましょう。そうすると、下のような結果となります(*5)。

入院1日あたりの自己負担額

「10,000~15,000円未満」が最も多く、全体の約24%を占めています。次いで「40,000円以上」で16%、「20,000~30,000円未満」が約13%となっています。

もう少し大きな視点から見ると、10,000円以下で済むケースは約29%ですが、一方で20,000円以上の費用がかかるケースのほうが多く約38%、そのうち30,000円以上に絞っても約25%に達しています。場合によっては、かなりの高額に達することもあると言えそうです。

もちろん病気の種類・症状、治療の方法などによっても自己負担額は変わってきますが、全体の平均が「23,300円」であることを踏まえると「入院1日つき約23,000円かかる」と考えて良さそうです。

2-2 入院日数は何日?

次に気になるのは、入院日数です。いったい入院したらどのくらいの期間を病院で過ごすことになるのでしょうか。過去5年間に入院した人について見ていきます(*6)。

直近の入院時の入院日数

上記の図を見てみると、「意外に入院日数は短いな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。これは治療と生活を両立させるために、入院を短縮する手術や通院治療などの技術向上に力を入れている現代の医療事情も関連している可能性があります。

具体的な数字を見ていきましょう。5日から30日までが91%と大部分を占めており、実際の入院日数もこの間になるのではないかと思われます。平均は「15.7日」となっていますから、「1度入院したらおおよそ2週間強はかかる」と考えて良さそうです。

2-3 結局、入院したらいくらかかるの?

これまで「1日あたりの自己負担額」と「入院日数」について見てきましたが、これをもとに病気やケガをしたときにどのくらいの費用がかかるのかを考えてみましょう。

おさらいにはなりますが、入院した場合の1日あたりの自己負担額の平均は23,300円、入院日数の平均は15.7日という結果でした。これを参考に1入院あたりの平均的な自己負担額を算出すると次のようになります。

■入院したときかかる自己負担費用の概算
23,300円(1日当たりの自己負担額)×15.7日(平均入院日数)=365,810円(1回の入院にかかる自己負担費用)

なんと「病気やケガで入院したら約37万円かかる!」という結果が出ました。かなり大きな金額ですから、おそらく驚かれた方も少なくないと思います。ですが、これはなにも無根拠な数字ではなく、生命保険文化センターなどの各種統計から導きだしたもので、あながち的外れではないはずです。

そして、病気やケガをして約37万円がかかってきたとして、何の備えもなしで生活に影響がない方はごく一握りではないでしょうか。だとすれば、病気やケガで入院・手術をした際の経済的な負担を不安に思い、医療保険に加入することにはしっかりと合理性があると言えそうです。

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まとめ:「わたしも医療保険を考えてみようかな……」と思ったら!

いかがでしたか?
さまざまなデータに基づいて、医療保険の加入率と、本当に医療保険は必要なのかどうかを見てきました。ここまで読んで頂いた方は、

  • ・医療保険や医療特約の加入率は非常に高く、ほとんどの人が何かしらの形で加入している
  • ・入院や手術の費用から考えれば医療保険には意味があり、加入率の高さにもうなずける

という点については、ご理解いただけたのではないかと思います。

「私も少し医療保険についても検討してみようかな……」

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